2022年10月入社の内藤と申します。
FLINTERS BASEに入社して3ヶ月間の研修を終え、1月からPM (プロジェクトマネージャー)として配属されました。
PM見習いとして3ヶ月が経ちましたので、3ヶ月間の業務の感想や並行して受講したPM研修の感想を述べていきたいと思います。
この記事が、これからエンジニアだけでなくPMを目指したい方の参考に少しでもなれば幸いです。
はじめてのPM
まず私は、前職も含めてPMの経験はありませんでした。
前職でPL (プロジェクトリーダー)的な経験はありましたが、いわゆるマネジメント経験はなくはじめてになります。
今回PMとして配属された主な理由は以下だと思います。
- 営業経験(顧客との折衝経験)があること
- PL的な経験があること
- 私自身が将来的にPMをやることを希望していたこと
正直、いきなりPMをやってみないかと言われたときは、かなり驚きました。
元々はエンジニアとして経験を積んでから、PMも挑戦してみようと思っていましたが、いきなりPMに挑戦できる機会があるのかと思いましたし、エンジニア経験がなくても可能なのかかなり不安でした。
ただ、いづれ挑戦したいとは思っていたので、せっかく挑戦できる機会があるのならと承りました。
※誤解がないように説明しますと、エンジニアとしての選択肢もご提示いただいた上で、PMを選択しています。
PMになる準備
保守運用PJTでのPM補佐業務
まず最初の1ヶ月は保守運用案件のPM補佐としてPJTに配属されました。 既に開発フェーズは落ち着き、追加の機能改修が単発的に行われる案件です。 ここで私が行った業務は以下の通りです。
- 資料の作成
- 社内用ドキュメント
- ステークホルダーマップ
- 年間開発のまとめ資料
- 顧客用資料
- 月次レポート
- 社内用ドキュメント
- 顧客問い合わせ対応
順番としては、
- 未整理だった社内用ドキュメントの作成を通してプロジェクトの変遷やステークホルダーを理解しました。
- 顧客用資料を作成して送付・不明点や気づきなどを顧客と共有することで、少しずつ顧客とのコミュニケーション量を増やしていきました。
- 問い合わせ対応をすることで、今まで曖昧になっていた点や不明点がわかるようになり、前よりもPJT理解が進みました。
一連のPJTの流れを抑えることで、PMがどのようにPJTを進行していくのかだいぶわかるようになりました。
PM研修
並行して会社のPM研修を受講しました。
主な内容は以下の通りです。
- プロジェクト合意
- ステークホルダー管理
- スケジュール管理
- スコープ管理
- チーム開発
- 予算・契約管理
これらの研修はすべて先輩PMの方々が教えてくださりました。
正直、研修資料だけでは「そういうものなのか」程度の理解しかできなかったと思いますが、 先輩方が「実際、ここを注意しておいたから良くなった」「ここの管理ができていなかったので苦労した」などの 実際の経験を踏まえて話してくださったので、自分ごととして捉えることのできる研修でした。
ただ、まだ実際にそういった実務に対面した段階ではなかったので、 今後の業務で研修内容を踏まえた実践ができれば良いと思います。
開発PJTへ配属
2ヶ月目、本格的に開発PJTに配属されました。
今までの保守運用PJTよりはるかに規模が大きく、開発途中の配属ということもあり、 だいぶ困ることもあったのでまずはそれらをまとめます。
PMをやってみて困ったこと
プロジェクトの全体像が見えない
規模の大きな開発プロジェクトということもあり、
- 一体何を開発しているのか
- それぞれの機能の内容と目的は何か
といったプロジェクトの基本的なことはもちろん、
- 誰が開発責任者なのか
- この開発者は何を担当しているのか
など、ステークホルダーや社内の開発メンバーの動きも最初は全く掴めませんでした。
これらの対策としては、保守運用PJTと同じくステークホルダーマップといったドキュメントをまとめることで少しずつ関係性を把握していきました。
PJTの全体像も社内資料を見て一つ一つ機能を分けて確認したり、実際のプロダクトを触ったりすることで、少しずつ解消されていっています。
ドメイン知識・技術的知識の不足
顧客との開発会議に出席したのですが、顧客の業界・扱っている商材の知識不足のために会議で何について話しているのか、理解できませんでした(今でも理解できない時があります)。
配属前にある程度、事前に業界や商材についての知識は勉強してきたつもりではありましたが、かなり深い知識がないと議論に参加できないということをひしひしと感じました。
また、社内の開発会議においても、技術的な部分の話も理解が難しかったです。3ヶ月の研修のおかげで基礎知識はあるのですが、やはり開発現場での話の内容はもっと高度かつ開発してきた経緯を知っている前提で話が進むため議論に置いていかれがちでした。ここはエンジニアとして実務経験がないことも影響しています。
現在もわからないこともまだまだあるのですが、開発タスクに関わることで大分細かいことまでわかるようになってきています。ある程度先は開発者にお任せしている部分もあるので、技術的な部分を深く理解するというよりは、概略的なところをしっかり説明できるようになることが大切だと感じています。
あとこれは先輩PMからアドバイスいただいてはじめたのですが、PJTの会議体すべての議事録をとるようにしました。
すると強制的に会議の内容をアウトプットしてまとめなければならなくなるので、「何がわからないかわからない」状況だったものが、「わからないものがわかる」まで一気に変わっていきました。
やはりアウトプットすることは大事だなと改めて思いました。
疑問点がわかることで、先輩PMや開発メンバーに聞くことで以前より解消されることが増えました。
ただ、まだまだ不明点がつきないのと、「わかる」と「できる」は全く別であるというのも感じています。ここは当分課題になりそうです。
コミュニケーションの問題
上の問題点と被るところがありますが、数社がまたがるPJTということもあり「この問題は誰に聞くのがいいのか?」「この改修に関する疑問点はまず誰に共有しなければならないのか」といったコミュニケーションの壁に当たりました。
結局PJTの細かいところまで把握・理解できていないと、誰とどのようなコミュニケーションをしなければならないか順序立てて考えられないのです。
ここはまさに「わかる」と「できる」の差かもしれません。なんとなくわかっているだけでは、PMに最も大事なコミュニケーションができないと感じます。
さらに、何か決断を下さなければならない場合には、
- 必要な情報を精細し集める
- 影響範囲を考える
- メリット/デメリットを整理する
- やる/やらないを判断する
このようなことをコミュニケーションの中で思考し決めなければなりません。
慣れもあると思いますが、論理的な思考力が求められていると感じます(ド文系の私にはなかなかハード)。ここもまだまだ課題ですね。
3ヶ月経って成長したこと
一応PMとして配属されて3ヶ月になり、自分で言うのも烏滸がましいですが、成長を感じた点も挙げていきます。
PJT内でのコミュニケーション量が増えた
PJTに馴染めたことで発言がしやすくなりました。
はじめは何を言っているかも理解できなかった会議ですが、今はだいぶ内容をわかるようになり、自分で発言する場面も増えました。
わからない点があっても、空気を読んで「わからないです」と言えないことが多かったのですが、今は前より質問できるようになりました。空気を読みすぎないことが大事ですね(とはいってもなかなか難しいですが)。
顧客に対して機能説明する場面も増え、顧客とのコミュニケーションも増えました。
また、機能説明をするうえでプロダクトのこともより理解する必要があるので、相互作用でPJT理解も進んでいます。
実際に開発に携われるようになった
今はプロダクトで新しく実装する1機能の担当をしています。
はじめは「何のための機能なのか?」「この機能を実装するためには何がわからなくてはいけないのか?」といった初歩的なところもわかりませんでした。
今は「あ、ここが不明確だな」と顧客に確認したり、「ここは、もっとこうした方がいいかもしれない」といった自分の考えを機能に反映したりするなど、少しですが「PMらしい」仕事ができるようになってきました。
※まだまだ思い至らない点も多いので、そこは先輩PMの方々にご指摘いただいております。
まだ初歩的な機能しか担当していませんが、少しはPMに近づいているような気がします。
今後の展望
今は1機能を担当しているだけですが、これから複数機能、そしてそれらをまとめた領域というように、マネジメントできる領域を広げていきたいです。
そのためには、課題にあげたドメイン・技術的な知識をもっと補強する必要があると感じています。
さらに、現在は与えられた課題に対して仕事をしていますが、課題を見つけて仕事をつくることがPMには必要だと思いますので、そういった能力を身につけたいです。
最後に
私は未経験でPMとして配属されておりますが、先輩方や開発メンバーの皆さんが温かく、なんとかやれています。
また、会社も1 on 1面談をはじめとして相談できる時間・環境をたくさん用意してくれており、心強く感じています。
未経験でもFLINTERS BASEは全力で応援してくれる会社です。エンジニアに挑戦したい方はもちろん、PMに挑戦したいという方にとっても良い選択であると感じています。
まだスタートの段階ですが、これからPMとして成長できるよう日々挑戦していきます。